【ブログ】橋梁検査路
2022/06/24
橋梁検査路
当社の強みの1つは、「橋梁検査路を製作するだけではなく、橋梁検査路を提案できる」こと。これは製品としての検査路だけではなく維持管理の知識もあるからです。一般的な検査路製作メーカーは、検査路の経済性のみを追求しがちです。道路橋の維持管理を理解してこそ、検査路の本質的な価値を提供できると思います。メタルテクノは、橋梁形式に応じた点検方法も熟知していますので、実点検の動線を考慮した検査路計画も提案できます。ぜひとも、検査路の要否も含めて、メタルテクノにご相談ください。
では、今回は道路橋の点検について深堀してみましょう。道路橋の定期点検は、2012年の笹子トンネル天井板落下事故を契機として、5年に一度の近接目視による定期点検が法的に義務化されました。国交省も学会も、事故以前から1980年頃の「荒廃するアメリカ」と日本を比較して、高度経済成長の時期から2010年代にはアメリカと同じ状況になることを指摘していました。将来にかかる維持管理や更新費⽤を抑制するには、「予防保全」に転換する必要がありますが、財源や人手不足の問題を踏まえて、戦略的に推進していく必要があります。
定期点検では、部材単位(主桁・横桁・床版など)と橋梁毎で健全性の診断が行われます。部材単位で、腐食・亀裂・破断・ひびわれなどの変状を記録します。その後、診断結果として4段階(健全、予防保全段階、早期措置段階、緊急措置段階)の判定区分で評価します。人は、40歳から一気に老化する人としない人に分かれるそうです。老化の要因は様々ですが、やはり毎日の生活習慣の影響が大きいですね。構造物も、毎日の雨水滞水・日照時間・二酸化炭素量・飛来塩分量・交通量などの日常的な要因が橋梁の健康寿命を決定しています。近年では、橋梁点検車やドローンの他、モニタリングセンサ・非破壊検査・ロボットの開発も進められています。現在は、製作性・施工性・点検性に優れる検査路を提案していますが、維持管理の動向を踏まえて、新たな展開も模索していきたいと考えています。