金属加工製品の材質選び【ブログ】
2021/07/16
お客様からの金属加工製品のご相談の1つに「材質を何にするか。」といった内容があります。
スチール?ステンレス?アルミ?銅?など。
当社製品実績で1番多い材質は「スチール」で、2番目に「ステンレス」です。
材質選びは、その製品の用途や業界で一般論が異なるものだと思います。
よくある土木製品では「材質:スチール、防錆処理:溶融亜鉛メッキ」といった組合せ、医療用関係や飲食関係では「材質:ステンレス」が一般的ではないでしょうか。
初期段階の打合せにおいて「材質はスチールで良いです。ステンレスは高いので。」といった声を多くいただきます。
う~ん。果たしてそう言い切れるのでしょうか。。。
確かに鋼材価格では、スチールよりもステンレスの方が高価です。
しかしながら金属加工製品の製造には、「工場で鋼材の仕入」⇒「各種部材の機械加工」⇒「溶接(結合)」⇒「表面処理(防触処理)」⇒「製品検査」⇒「出荷準備(梱包)」⇒「物流」⇒「現地搬入」⇒「現地施工(製品使用)」といった一連の過程があり、その各過程で材質ごとに価格的メリットとデメリットも発生します。(ここでは各工程のメリット/デメリットは割愛させて頂きます。)
また、その製品の用途、使用環境によって経年劣化に差異が生じ、補修や製品交換によるライフサイクルコストに大きな影響があります。
製品の検討を進めていくと最終的にはステンレスの方が安くなったというケースも多々あります。
当社では、製品の形状や寸法といった仕様や設計標準のみならず、お客様を取巻く状況もヒアリングしながら、材質を含めて最適な提案を心がけています。